Ｃ'ｓ Ukiyo-e Museum

2001年・展示会報告

01’新世紀特別企画・川中島合戦の浮世絵展
−よみがえる440年前の大決戦−
2001年3月17日（土）〜5月13日（日）

■川中島合戦浮世絵のもう一つの見方
　甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信との北信濃を巡る攻防を描くのが、川中島合戦浮世絵のテーマです。そして、その作品の背景の多くには、千曲川の川面や北信五岳を中心とする山並みの風景があります。
　前面の武者に目を向ければ典型的な武者絵ですが、その背後に目を転ずれば、北信濃の風景画の趣があります。両雄の対峙は歴史の彼方に去りましたが、背景の自然はまだ私達の前に残されています。
　眼前の自然と江戸時代作品に描けた風景とを見比べることができる環境を大切に考えていただきたいと思います。

■浮世絵と印象派
　ヨーロッパ印象派の画家モネが川中島合戦・三枚続の作品をコレクションしていたのをご存じですか？また、ゴッホも同じく川中島合戦浮世絵（クレポン・部分図）を所蔵していました。 広重の風景画に限らず、それが武者絵であろうと浮世絵は海外の文化・芸術に大きな影響を与えています。こんなことも考えながら、もう一度、本展示作品60点ほどを見直してみて下さい。
　

４月21日　pm2:00〜
　「記念講演「川中島合戦浮世絵の見どころ」　　長野浮世絵研究会代表　川原廣美

場所／更埴市アートまちかど（更埴市大字屋代2176-2）、期間／2001年3月17日（土）〜5月13日（日）、時間／9:00〜16:30、休館／毎週月曜日・3/21、観覧料／一般200円　高校生100円　中学生以下無料

主催／更埴市教育委員会・更埴市アートまちかど・ 主管／（財）更埴市文化振興事業団・ 共催／長野浮世絵研究会