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Ｃ'ｓ Ukiyo-e Museum |
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名妓三十六佳撰6 |
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| 三十 | |||
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| 三十一 | |||
 雲井はいかいを このみ 素外の門に入り また 書は 佐々木文山の作をしたひて かい書をよくせり 人 聞きて 客となり 来たりていふ おみなの四角な 文字書は こゝろにくしとて 金百両をあたえて 質物にとれり これよりして 楷書を せずときけり 此の雲井 才媛にして よく種々の文をつくりし中に たもとの 枝折といふ 文の末に くきにつや ただ春の日の めぐみより 梅屋栄中 誌 |
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| 三十二 | |||
 黛なゐ の ために なんぎせし人々へ つちなべを あまた ほどこしに いだせしは けいせいに いと まれなり とて その名 四方にたかし ある 時の句に わがつみを ゆるさせたまへ 寒念仏 菱亭栄中 誌 |
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| 三十三 | |||
 薄雲の話やむことなき 君 ゆびさして みやかたへ つれ給ひしかど さらに みこころに した がひまいらせねば 君 いかりのあまり みづから なぶりぎりに さいなみ給ひしに つまならぬ こころに つまかさね そまぬ せし つまぞ みながらも かさねし かくうちぎんじ はてたりとぞ アゝ おしむべし のちのちの あそびめ これを ききつたえて ゐきじを たつること とはなりぬ 三亭春馬 記 栄中 書 |
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| 三十四 | |||
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| 三十五 | |||
 もろこしの話こは いま紀文 と よばれぬる 通子の ために ねびき せられて 手いけの 花と ながめられしが いくほどもなく 他へかし いまに さる家へ とつがざれば ならざるよしの いできぬるが さとを はなれて ことづまを かさぬることの はづ かし とて たもとにも つゝみあまるや つゝまなべ かくくちずさみ いでたりとぞ 三亭春馬 記 栄中 書 |
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| 三十六 | |||
 あげまき深夜に よめるうた とて さる人の 蔵せし たにさくを 見るに 人とはば みちの おきては あまたあれど けふゆくとしの せきもりや なる ただ このよみは ひとつにて そのこゝろ ばへ 高きこと しられたり また 筆の あと いと たへなれども ここにもらしつつ 菱亭栄中 誌 |
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| NPO長野浮世絵研究会 |
花紫
瀧川